厳選されたワインセレクション

厳選された高級ワインコレクションをご覧ください。それぞれのワインには、美しい画像と詳細な説明が付いています
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コス・デストゥルネルは、しばしば「ポイヤック的なスタイルを持つサン・テステフのワイン」と評されます。その理由のひとつが、シャトー・ラフィット・ロートシルトと長く国境を接する地理的条件にあります。格付け第二級のこのシャトーは、実に91ヘクタールに及ぶ壮大なブドウ畑を所有しています。

テロワールは主に砂利質土壌で、優れた水はけを確保しつつ、砂が混ざることで夏の高温期でも適度な水分を保持します。シャトーを囲むように広がる畑には、上部の丘陵地にカベルネ・ソーヴィニヨンが、低地にはメルロが植えられており、それぞれの品種が最適な環境で育成されています。

ブドウ樹は多くが45年以上、なかには70年を超える古樹も含まれており、小粒ながらも凝縮感に富んだ果実を実らせます。収穫後は手作業による厳格な選果が行われ、醗酵には自然酵母を使用。各品種は醸造段階で巧みにブレンドされ、ワインはバリック(小樽)で熟成の旅路へと進みます。

ブレンド構成は、メルロ56%、カベルネ・フラン4%、プティ・ヴェルド1%。全体の約70%が新樽で、18ヶ月に及ぶ熟成期間を経て、丁寧かつ最小限のラック(澱引き)を施します。この緻密な熟成プロセスによって、ワインは複雑味と洗練されたフィネスを備え、樽由来のニュアンスと見事に調和します。

Cos d'Estournel 2002
Saint Estephe
サン・テステフは、ボルドー左岸メドック地区に属し、卓越した赤ワインで広く知られる名高い産地です。大西洋に近いこの地域は温暖な海洋性気候に恵まれており、夏は涼しく、冬は穏やか。この気候条件は、ブドウの成熟と風味の発展に理想的な環境を提供します。

特にこの地のテロワールはカベルネ・ソーヴィニヨンに最適で、深い色調と熟した赤系果実の風味、滑らかなタンニンを兼ね備えた力強いワインを生み出します。加えて、メルロとプティ・ヴェルドが複雑さとバランスをもたらし、ワインにさらなる奥行きを与えます。

栽培においては、伝統的な低樹高の株仕立てが採用されており、日照や生育の管理を通して果実の品質が高められています。

サン・テステフの醸造は、伝統と現代技術の融合が特徴です。高品質なブドウは手摘みで収穫され、丁寧に圧搾された後、自然な風味とテロワールを最大限に活かすため、温度管理された環境下で発酵されます。その後、オーク樽による熟成が風味を深め、ワインに複雑味と構造を加えます。

総じて、サン・テステフの名声ある赤ワインは、温暖な気候、カベルネ・ソーヴィニヨンの卓越した適応性、伝統的な栽培手法、そしてバランスの取れた醸造技術によって築かれたものです。

テイスティングノート
2002 Cos d'Estournel 深みのあるインクのような黒紫色が印象的で、グラスを傾けた瞬間に広がるスミレの花のアロマが、ブラックベリーやブルーベリーのリキュールのような濃厚な果実香と美しく調和します。さらに、インセンス、チャコール、グラファイトといった複雑なニュアンスが香りに奥行きを加えています。

口に含めば、その純度、バランス、そして力強さが際立ち、タンニン、酸、樽香、アルコールが完璧に調和した、実に見事な構成を見せてくれます。豊潤で肉付きの良い味わいは、特にメルロ由来の個性が際立っており、サン・テステフの他のトップグロースとは一線を画しています。

その一方で、スパイス感と活力に満ちた味わいは、このワインに格別な気品をもたらし、たっぷりとした色調と芳香がエレガンスを一層引き立てています。まさに「洗練された一杯」と呼ぶにふさわしい完成度を誇ります。

力強さの中にも、メルロの官能的な果実味によって時折タンニンが柔らかく感じられるものの、全体としては熟成にも十分に耐え得る構造を備えています。このワインは、時を重ねるごとにその真価を発揮していくことでしょう
フードペアリング
  1. ステーキ、ラムチョップ、グリルした肉料理、あるいは煮込み肉料理

  1. バーベキューや直火焼きの料理全般

  1. ジビエ(野生の肉)料理

  1. ブリやカマンベールといったクリーミーで柔らかな白カビチーズ

  1. 濃厚でリッチなチョコレートデザート